こんにちは。ひろASD@ひろです!
※この記事は、私が感じた人とちがうポイントを深堀りするコーナーです。
「発達障害」という目に見えないものだからこそ、私が見ているものをお伝えすることで障害へのイメージがつきやすくなればいいなと思って書いてみました。
また、発達障害は千差万別。
一例でも多く実態を言葉にして伝えることで障害が障害たる所以を知っていただけたらと思います。
似たような特性をお持ちの方には「あっ、似たようなやつおった!」と思っていただけたら幸いです。
この記事を書いている私は、発達障害歴約30年ほど。
「人とちがう…」そう感じたのは3歳までさかのぼります。
では、いきましょう!
Vol.3:過集中
みなさん、過集中ってご存知ですか?
文字通りではありますが、「過剰に物事に集中しすぎる状態」のことを指しています。
発達障害の中でもADHDやASDの方にはわりかしよく見られる特性の一つだと言われています。
私は、「自分が心の底から興味のあることのみ」この過集中モードを発揮します。
過集中モードに入るとこうなります
- 気付いたら朝になっている
- 食事と熱中していることを天秤にかけて、熱中していることを優先する
- 仕事において周りと協力しているつもりでも、気付いたら一人だけ黙々と打ち込んでいる
逆に全く興味のないことだと…
- 手につけるまで先延ばしを繰り返す
- 手をつけたはいいものの、すぐに飽きる
- 作業量の多さに絶望して、他のことをし始めてしまう
関西の方は、551のCM思い出してくださいね笑
過集中ってどんな感覚?
過集中モードに陥っている時の私は、文字で表現するなら冷静に興奮している人…といった感じです笑
表面上では冷静な表情で机に向かっていても、心の中はにたにた笑う自分が小躍りしているような…アドレナリンが出て血が沸き立っているような…そんな感覚です。
そしてその状態のまま、時が立つのを忘れて何かに没頭する。
これが私の中での過集中です。
テンションマックスなのに、いやに冷静な自分がいるのでこれはもう何かのゾーンに入っているとしか思えません。
そしてこれが、日をまたいでも行われたりします。
考えていることが、次の日、そのまた次の日と引き継がれてながーーーーくゾーンの中に留まり続けます。
次の日以降は流石にスーパーマックス過集中というわけではないのですが、「そのことばかり考える」状態が継続します。
過集中の特徴【具体例】
過集中の強み
- 一度没頭し始めると、普通の人より集中力を持続しやすいので作業が捗る
- 作業が捗った結果、良いものが出来て評価に繋がる
これが私の考える過集中最大のメリットです。
特に仕事においてこれは役に立っています。
「これをやろう」と自分が決定し、それが「これしてみたい」と私が思うものである場合、私は他者を置き去りにしてでも没頭します。
勿論会社だとそれが許される時もあればそうでない時もあるのですが、一人で作業をする時などは打ち込んでしまって問題ないので遺憾なく力を発揮出来ます。
例えば、私はパソコンで資料をまとめたりプレゼンすることが大好きなので、発表用資料を作成する時などは何時間でもやってしまいます笑
それはそれで心配されたりもするのですが…結果として、「大抵の人がそこまでしない」レベルまで到達し評価をいただける、という流れになっています。
他にも、純粋に好きなものを永遠に楽しめます笑
私は数学をはじめ勉強することが大好きなのですが、ほっとけば朝まで何の苦もなく勉強し続けられます。
数学の問題を解いていたら朝だった、はわりかしよくあることです笑
しまった、また朝だ!!
このように朝になってハッとして気づくのですが、何の利益も生んでないからこそ純粋に自分が好きなものを楽しめるので爽快感があって楽しいです笑
過集中で困ること
- 自己犠牲が過ぎる
- 仕事で「自分のしたいこと」を「協力」して行わないといけない時が苦手
過集中というのは、私の経験上意識してどうにかなるものではありません。
気付いたらそうなっている、というのが正しいと思っています。
その分、集中している出来事に没頭出来るのですが、それ以外のことは当然全て犠牲にしていきます。
ご飯を食べるより、お風呂に入るより、掃除をするよりそれに取り組む。
そんな風に没頭し続け、ある時ふと身体が限界を迎えるというようなことになります。
そうして本当にギリギリの状態になるまで自分が過集中になっていることに気づかないので困ることも多いです。
また、没頭したいと思っていることに他人との協力を求められるとストレスが大きいです。
足並みを揃えなければならないと分かっているから、没頭して楽しめず「合わせること」に全力を注がなければならないからです。
更に、興味のないことには中々手をつけれらないので先延ばしし続けてギリギリになってしまったり、集中が続かず別のことをしてしまったりと散々な結果になります。
ちなみに私は、集中が続かず大好きな歌を歌い始め、そのまま何時間も熱唱し続けていることがよくあります笑
これを何度か、夜勤明けで行ってしまい部屋で倒れそうになってようやく身体の不調に気づきました。
そしてしなきゃいけなかったことは何一つ出来ておらず…といった悪循環に陥ります。
しまった、何も出来てないやん!!
過集中への私なりの対処法3つ!
以下の方法で対応しています!
- 没頭しすぎることを防ぐための「タイマーセット」
- 「SOS」サインを出す
- 自分の特性を踏まえた計画を立てる
没頭しすぎることを防ぐための「タイマーセット」
これは実際にやってみてとても効果的でした。
自分では止められないので、タイマーに止めてもらう手法です。
私はYou Tubeを利用して、「Study with me」の動画をよくかけながら作業をしています。
勉強用の動画やBGMなどは、1時間なら1時間と時間を区切ってくれているので私達は「この動画が流れている間だけ」と決めさえすればいいからです。
もっと長時間の動画だと休憩タイマーを組み込んでくれたりするので、休憩ポイントがきたら必ず動く、といったように別の作業をはさむのがとてもオススメです。
この方法は実はカウンセリングのなかで心理士さんに教えてもらいました。
タイマーセットして、中断する時間を設けることそのものに意味があるようです。
私も過集中により何度も自分を犠牲にしてきたにも関わらず、言われて初めてまずい状態だったと気付きました。
タイマーに合わせて行動してみると、まさにこれが「適度」なのかという感じで快適です。
先程もお伝えしたように、没頭しすぎると自分の身体も壊しかねないので是非やってみてくださいね。
過集中は素晴らしい能力であると同時に、私達を疲れやすくするものでもありますので。
過集中により疲れているのか分からない・自覚のない方は是非こちらの記事を読んでみてください^_^
「SOSサイン」を出す
自分では止められないので、誰か身近な人にお願いしておくのがこの「SOSサイン」です。
まだ自分が過集中しすぎていると気付いていなかった時のことです。
しんどくなって家で泣き崩れてからようやく自分が他のことを犠牲にしていると思いました。
そんな時に自分に前から「がんばりすぎないで」と言ってくれた人がいるのを思い出しました。
彼は以前にもそう言ってくれていたのですが、私は繰り返していることすら気づかなかった。
せっかく私のために声をかけてくれていたのに、繰り返してしまっていることがとても申し訳なかったです。
だからこそ、「自分も努力するけれど、同じようなことをしていたら止めてほしい」とお願いしてみました。
するとそれ以降も「がんばりすぎじゃないか」「無理しないで」と何度も言ってくれました。
私はこの言葉を聞く度に、「あっそうか、私またゾーンに入りかけてるのか」と思うことが出来ています。
ゾーンに入ってからではわからないので、その前に入りかけの自分がいることを自覚出来るのはとても有効でした。
中々誰かにお願いするのが苦手な方もいらっしゃるでしょう。
私もその一人です。
誰かの手を煩わせるのは心苦しく、お願いしても大丈夫なものなのか、努力不足だと思われないかと不安でしたが、快く受け入れてもらえたのでとても嬉しかったです。
受け入れてもらえるのは自分にとっての成功体験の一つにもなります。
相手には心から感謝し、相手に何か困りごとがあれば助けてあげれば良いのだと今は思っています。
話せそうな人がいるなら、お話してみることもおすすめです^_^
自分の特性を踏まえた計画を立てる
これは一言で言うと、没頭する時はしてしまえ!というものです笑
元も子もない話ですが、私は好きなことをする時もう「今日一日はこれだけする」とか「今晩は徹夜で数学する」とか決めて楽しんでしまっています。
これを後で後悔して自己嫌悪するくらいなら、最初からするぞ!と決めて打ち込んでしまったらいいと個人的には考えています。
没頭している時間で自己犠牲をしすぎるのは良くないですが、私にとって数学に向き合うことや歌うことが大切な時間であるなら、決めた時間くらいは過集中してもいいのかなと思うからです。
興味のないことに取り組む時は?私なりの対処法2つ!
このどちらかを採用しています!
- 興味のないことのあとに楽しいことを持っていく
- 先延ばし可能なことなら思い切って先延ばし
その時々によるのですが、目の前に人参ぶら下げて上手くいくときはそれで行う。
どうにもこうにもやる気がないなら、先延ばしにする。
そして、自分の能力値を最大限に発揮して間に合うギリギリのラインまで放置する。
これらを組み合わせて対処しています。
ギリギリまで放置するとある意味強制的に過集中状態を引き出せるので、私は数多くの出来事をこれでクリアしてきました笑
どの方法を採用するかは、その時の自分のテンション×どれくらい興味の持てないことなのかの割合で決めています。
マックスやりたくなくて、微塵も興味がもてないなら放置!ちょっとご褒美与えたら今日はいけそう!といったように。
大切なのは、コツコツ出来ない自分を責めないことです。
責めると余計自分がしんどいだけですからね^_^
いかがだったでしょうか?
過集中モードの私についてのお話でした!
私が見てきた世界が、あなたの参考になれば幸いです!